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健康まめ知識

骨盤のゆがみの原因と対処法|ゆがみを解消して正しい姿勢を手に入れよう(2024年5月)

骨盤は背骨の下部に位置し、上半身と下半身をつないで支える重要な役割を果たしています。しかし、日常生活を過ごすうえで、骨盤がゆがんでしまうことがあります。骨盤のゆがみは、姿勢が乱れるだけでなく、体にさまざまな不調を引き起こすおそれがあるため注意が必要です。この記事では、骨盤がゆがんでしまう原因や改善方法をご紹介します。骨盤のゆがみによる体の不調に悩まされている方や、姿勢の悪さが気になる方は、ぜひ参考にしてください。

◆骨盤のゆがみにより引き起こされる不調

骨盤がゆがむと、体にさまざまな影響を及ぼします。まずは、骨盤がゆがむことで引き起こされるおそれのある不調をご紹介します。

◎腰痛

骨盤は、上半身と下半身を支える腰椎と密接につながっている部分です。骨盤がゆがむと腰椎にもずれが生じ、神経が圧迫されて腰痛を引き起こすおそれがあります。また、腰痛だけにとどまらず、股関節やひざの痛みにつながる可能性もあるため注意が必要です。

◎肩こりと頭痛

骨盤のゆがみが体を支える筋肉のバランスを崩し、肩や首の筋肉に過度な負担をかけてしまう可能性があります。肩こりや頭痛を引き起こします。

◎むくみや冷え

骨盤のゆがみが足やひざに不均衡な負担をかけ、リンパの流れが滞りやすくなります。筋肉が凝り固まることで血流が悪くなり、むくみや冷えとして不調が現れてしまうこともあるでしょう。

◎生理痛・生理不順

骨盤は、子宮の周りを囲うように配置されています。そのため、ゆがむことで子宮や卵巣などを圧迫してしまうおそれがあるのです。圧迫されて血流が低下することで生理痛がひどくなったり、生理不順になったりすることがあります。

◎姿勢・体型の崩れ

骨盤がゆがんだまま生活を続けると、姿勢が悪くなったり、体型が崩れたりするおそれがあります。左右のバランスが乱れ、体のどちらかに負担が集中してしまうのです。片方に脂肪や筋肉がつきやすくなってしまうため、体型が崩れてしまうケースも珍しくありません。

◆骨盤のゆがみの原因

骨盤がゆがんでしまう原因はさまざまです。注意深く原因を把握し、予防することが大切です。

◎運動不足による筋力低下

骨盤周りには多くの筋肉が関与しているため、運動不足による筋力の低下は、骨盤のゆがみを引き起こす可能性があります。筋肉が衰えると、適切な姿勢を維持するのに支障をきたし、骨盤の安定性に影響を与えます。定期的な運動習慣を身につけることが、骨盤の健康維持に重要です。

◎日常生活の癖

日常の些細な習慣が、骨盤のゆがみにつながることがあります。たとえば、一方の肩で荷物を持つことや片足に偏った立ち方、座るときの足の組み方などです。これらの癖は、自分でも気づかぬうちに身についてしまっており、修正が難しいことがあります。

◎妊娠や出産による体の変化

女性の場合、妊娠や出産に伴う体の変化が骨盤のゆがみを引き起こすことがあります。妊娠中はお腹が大きくなるため、体の重心が変化し、骨盤に負担がかかってしまうのです。出産後も、骨盤の元の位置に戻りにくい場合があるため注意が必要です。

◆骨盤のゆがみの改善方法

骨盤のゆがみを修正するためには、いくつかの方法があります。ここでは、自宅で簡単に実践可能な、骨盤のゆがみ改善方法を紹介します。

◎正しい姿勢の維持

正しい姿勢を保つことは、骨盤のゆがみを改善するうえで重要です。耳・肩・腰・ひざ・くるぶしを一直線に保つことを意識しましょう。立ち姿勢や座り方、寝姿勢にも注意を払い、維持するのが改善の近道です。寝るときは仰向けで寝ると、ゆがみを緩和するのに効果的です。

◎筋トレ

筋力トレーニングも、骨盤のゆがみを緩和するのに役立ちます。スクワットや腹筋を行うことで、骨盤周りの筋肉を強化し、骨盤の安定性を向上させましょう。しっかりとした体づくりを意識し、骨盤をサポートするための筋力を養うことが大切です。

◎ストレッチ

骨盤のゆがみを改善するためには、ストレッチも有効です。ねじりや側面の伸ばしストレッチを行い、筋肉をほぐしましょう。仰向けになり、ストレッチボールやテニスボールを用いて背中をほぐすこともおすすめです。また、腰回しや骨盤押し込み、骨盤回旋などの骨盤ストレッチも有効です。

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骨盤がゆがんでしまう原因や、対処法をご紹介しました。上半身を支え、下半身をつなぐ重要な部分である骨盤は、ゆがんでしまうと体にさまざまな不調を招くおそれがあります。心当たりのある方は、原因を追究し、改善のために筋トレやストレッチを日常生活に取り入れてみてください。

2024年5月